災害発生時には、都道府県や市町村が主体となり、医療を含む被災者への支援が行われますが、 八潮市薬剤師会もこれに連動した体制で救援活動が行えるよう平時から体制を整備するとともに、行政の指示系統が機能しなくなった場合にも、自主的に活動が行えるように準 備をすすめております。

災害時における医薬品の供給

会員薬局内で、採用している医薬品をリスト化し、情報を管理していくことで自店舗にない医薬品でも供給できるように体制を整えます。

避難所における薬剤師が行う主な行動

患者さんが服用している
医薬品の特定と対応

お薬手帳等を持ち出すことが出来なかった、避難の際に紛失してしまったため服用していた薬の名前、種類などを覚えていない市民の皆様から、病名、薬の形状や色などの情報を聞き取り、薬の特定をします。また、避難所にある薬で対応できるように、医師へ処方提案します。避難所で対応ができない薬の場合は会員薬局において対応します。

薬の在庫管理

災害発生時に支援物資と一緒に医薬品等なども届きます。医薬品は分類・整理・在庫量などを把握し、必要な医薬品が市民の皆様に届くように管理いたします。

また、かぜ薬等の市販薬も市民の皆さんから症状を聞き取り、必要に応じて配付いたします。

消毒・衛生管理

消毒剤の使用方法など指導助言いたします。

災害発生時は、インフルエンザやコロナウイルス感染症予防の観点から避難所の空気中の二酸化炭素濃度を測定することで換気の状態を調べます。

お薬手帳について

お薬手帳は、災害の時だけでなく不運な事故や急病時など役に立ちます。多くの皆様は、病院や診療所にかかるときにだけ持って歩かれる方が多いかと思います。お薬手帳は、免許証や保険証と同じように毎日持ち歩くことを進めております。災害や不慮の事故などいつ起こるかわかりません。不慮の事故や急変時には救急隊がかけつけて、身元の確認やどんな病気を持っているのかなどの情報を探すため、バッグの中を確認させていただきます。その時にお薬手帳があると薬の名前だけでなく、薬の処方をした病院名や医師の名前、薬をもらった薬局の名前や連絡先など書いてあります。そのため、救急搬送が早くなります。

大規模災害時では、病院や薬局など機能していなかったり、営業ができない場合もあります。最優先は人命救助が第一になります。そのため、お薬を3日分~1週間分は避難袋に入れておきましょう。また、お薬手帳の最新のページを印刷して入れておくこともお勧めしております。

お薬手帳は、災害時に威力を発揮します。

病院や診療所も機能せず、自分の薬も持ち出しできなかった時などに役に立ちます。災害時には特例で、症状が落ち着いているときにはお薬手帳でお薬をお渡しすることが出来ます。 なので、お薬手帳を持ち歩いてほしいのです。まずは「自分の命は自分で守る」お願いいたします。